不動産オーナー向け相続対策・相続手続のポイント

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はじめに

不動産オーナーにとって、物件の管理や収益の維持は重要ですが、その過程で様々な法律問題が発生する可能性があります。特に、高齢化に伴う判断能力の低下や、相続の際のトラブルは避けて通れない問題です。本記事では、不動産オーナーが直面しやすい法律問題や、リスクを回避するための対策について解説します。

Q&A

Q:最近、高齢の不動産オーナーが増えていますが、どのような法律問題が発生することが多いのでしょうか?

A:高齢の不動産オーナーが抱える法律問題は多岐にわたります。認知症などによる判断能力の低下に伴い、新たな賃貸契約ができなくなったり、融資を受けられなくなったりすることが挙げられます。また、亡くなった際に相続税の問題や、家族間での遺産分割をめぐるトラブル(いわゆる「争族」問題)もよく見られます。これらの問題を回避するために、早期に適切な対策を講じることが重要です。具体的には、遺言書の作成や生命保険の活用、さらには家族信託の導入などが効果的です。弁護士法人長瀬総合法律事務所では、こうした問題に対して専門的なアドバイスを行い、トラブルの未然防止をサポートしています。

1.認知症など判断能力の低下による問題

契約の無効リスク

高齢の不動産オーナーが判断能力を失った場合、新たな賃貸契約を締結することができず、契約書にハンコを押したとしても法律上無効となる恐れがあります。これにより、新規の入居者を迎えることができず、収益の低下や物件の管理に支障をきたすリスクがあります。

融資が受けられない

判断能力の低下は、銀行などの金融機関からの融資にも影響します。物件の修繕や改良のために資金を調達しようとしても、所有者の判断能力が十分でなければ、融資が拒否される可能性が高くなります。

金銭管理の困難

不動産オーナーは、賃料収入の管理や税金の支払い、修繕費の確保など、多岐にわたる金銭管理を行う必要があります。判断能力が低下すると、これらの管理が難しくなり、収益の減少や、最悪の場合には詐欺被害などに遭うリスクも考えられます。

家族での代替対応ができない

たとえ家族であっても、不動産オーナー本人に代わって契約を行うには「代理権」が必要です。しかし、判断能力を失った後に代理権を与えることはできないため、事前の準備が不可欠です。

2.相続に関するトラブル

不動産の分割をめぐる争い

不動産オーナーの相続時においては、「誰がどの物件を取得するのか」という点でトラブルが生じやすくなります。法定相続分による分割が難しい場合や、相続人間で物件の評価や利用価値に差があると、不満が生じ、紛争に発展することもあります。

相続税の問題

不動産は評価額が高く、相続税も多額になるケースが一般的です。相続人が相続税を現金で納めなければならないため、現金が用意できない場合には不動産を売却する必要が生じることもあります。特に、複数の不動産を所有している場合には、その分相続税の負担が増え、現金化が困難になる場合もあります。

3.不動産オーナーが検討すべき対策

遺言書の作成

遺言書を作成することで、遺産分割の際に本人の意思を反映させることができます。これにより、家族間の争いを未然に防ぎ、不動産の円滑な相続を実現することが期待されます。

生命保険の活用

生命保険を活用することで、遺留分を巡るトラブルに対処できます。生命保険金を相続税の納税資金として確保することで、現金化の問題を解決することも可能です。

家族信託の導入

家族信託を活用することで、認知症対策や財産管理を柔軟に行うことができます。例えば、不動産の修繕や賃料管理を信託契約で受託者に委ねることにより、判断能力の低下後も安定した管理を続けることが可能です。

任意後見制度の活用

任意後見制度を活用することで、信頼できる人物に財産管理を任せることができます。これにより、判断能力が低下した場合でも、不動産管理を適切に行うことができます。

4.弁護士に相談するメリット

弁護士に相談することで、法律上のリスクやトラブルを回避するための適切なアドバイスを受けることができます。特に、不動産オーナーが抱える認知症リスクや相続対策、賃貸管理における法律問題は複雑なため、専門的な知識を持つ弁護士のサポートが不可欠です。

弁護士法人長瀬総合法律事務所のサポート内容

弁護士法人長瀬総合法律事務所では、家族信託、遺言書作成、相続税対策を含めた包括的な支援を行っています。また、税理士事務所との連携により、税務面の対応もワンストップで提供しているため、トラブルの予防と解決を一貫してサポートします。

まとめ

不動産オーナーにとって、認知症リスクや相続税対策、家族間の争いを避けることは非常に重要です。早期に弁護士へ相談し、適切な対策を講じることで、安心して資産を管理・相続することができます。弁護士法人長瀬総合法律事務所は、こうした不動産オーナーの皆様の悩みに対して、法律と税務の専門知識を駆使し、最善のソリューションを提供しています。まずはお気軽にご相談ください。


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