遺産分割調停により希望する不動産を取得したケース

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相談前の状況 

相談者は、母親が亡くなったことにより発生した相続問題を抱えていました。母親の財産には、多数の不動産が含まれており、それらをどのように分割するかが主な問題でした。相続人は、相談者を含む2名の子供と、代襲相続にあたる2名の孫でした。特に、相談者はある特定の不動産を取得したいと強く希望していましたが、他の相続人との間で意見が対立しており、話し合いによる解決が難しい状況にありました。

相続財産の中には、住宅用地や農地、賃貸物件など様々な種類の不動産があり、それぞれの価値や将来の利用目的が異なるため、誰がどの不動産を取得するかについての調整が難航しました。また、不動産の評価額にも相続人間で意見の相違があり、相続分の公平な分配がさらに複雑な問題となっていました。

相談者は、特定の土地を取得することを希望していましたが、他の相続人の中にはその不動産を売却し、現金での分配を望む者もおり、相続人間での交渉が行き詰まっている状況でした。このままでは遺産分割がまとまらず、相続問題が長引く可能性が高いと感じた相談者は、専門家の助けを借りることを決意し、当事務所に相談に来られました。

相談後の対応 

相談を受けた当事務所では、まず遺産の全体像を正確に把握するために、相続財産の調査を行いました。特に不動産に関しては、評価額の再確認や、利用価値、将来的な収益性なども考慮し、相続人全員が納得できるような分割案の作成に注力しました。

次に、相続人同士での話し合いが難航していることから、遺産分割調停を家庭裁判所に申し立てることを提案しました。調停では、第三者である調停委員のもと、相続人全員が公平に話し合う場が提供されます。これにより、感情的な対立を避け、冷静かつ合理的な解決策を模索することが可能となります。

調停の過程では、相談者が強く希望していた土地について、他の相続人に対してその取得を希望する理由を丁寧に説明しました。また、他の不動産に関しても、公平な分配が行われるように調整し、代償金の支払いなどの提案も行いました。

他の相続人も、最初は自宅の売却による現金分割を主張していましたが、調停委員の仲介もあり、最終的には相談者が希望する不動産を取得し、他の不動産を含めた分配案で合意に達することができました。相談者は、代償金を支払うことで他の相続人との調整を図り、自身が希望していた不動産を取得することができました。この結果、調停が成立し、相続問題が円満に解決しました。

担当弁護士からのコメント 

今回のケースでは、多数の不動産が遺産に含まれていたため、それぞれの価値や利用方法に基づいた適切な分割案を策定することが非常に重要でした。また、相続人間で意見の相違がありましたが、遺産分割調停を活用することで、公平かつ冷静に話し合いが進められました。

特に、相談者の方が強く希望されていた土地を取得することができたことは、感情的な面でも大きな成果でした。遺産分割においては、単に金銭的な価値だけでなく、相続人それぞれの思い入れや今後の生活設計を考慮することが重要です。そのため、今回の調停では、各相続人の意向をしっかりと聞き取り、それに基づいて調整を行いました。

遺産分割問題は非常にデリケートであり、感情的な対立が生じやすいものです。しかし、第三者の介入による調停という手続きを利用することで、冷静かつ合理的な解決が可能となるケースが多いです。今回の結果は、相談者にとっても他の相続人にとっても満足のいくものであり、迅速な解決を図ることができた点でも非常に良かったと思います。

もし、相続に関する問題でお困りの方がいらっしゃいましたら、当事務所にご相談ください。専門家の視点から、最適な解決策をご提案いたします。


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