預貯金の使い込みを取り戻せるか

預貯金の使い込みとは

弁護士法人長瀬総合法律事務所では、これまでにも多数の相続問題についてご相談・ご依頼を受け、解決してきた実績があります。

これまで寄せられた相続問題の中でも、生前の預貯金の使い込みが問題となるケースは少なくありません。

預貯金の使い込みとは、被相続人の生前に、被相続人名義の預貯金が、相続人の一部によって無断で引き出されていることをいいます。

このように、遺産・預金の使い込みのケースでは、被相続人の死後、相続人の一部の者が原告となり、預貯金を使い込んだ者を被告として、当該預貯金の引出しは被告が被相続人に無断で権限なく行ったものであるなどとして、不法行為に基づく損害賠償請求又は不当利得に基づく利得返還請求をすることになります。

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生前の預貯金の使い込みのケースにおける3つのポイント

なお、平成30年に新設された民法906条の2により、令和元年7月1日以降に発生した相続において、被相続人の死後、遺産分割前に、相続人の一人(処分者)が無断で出金した預貯金については、遺産に組み戻すことについて処分者以外の他の相続人の同意があれば、処分者の同意を得ることなく、処分された預貯金を遺産分割の対象に含めることを可能とし、不当な出金がなかった場合と同じ結果が実現できるようになりました。

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遺産分割前に遺産が処分された場合の遺産の範囲(平成30年7月改正)

預貯金の使い込みを取り戻す際の問題点

使い込んだ金額が分からない

預貯金を使い込んだ相手方に対して返還を求める前提として、使い込まれた額(預貯金が減った額)が分からなければ請求できません。

手元に被相続人名義の預貯金通帳があれば、その取引明細から、ある程度の推測をすることはできますが、相手方が預貯金通帳をなかなか見せてくれない場合もあり、当事者同士では解決が難しくなります。

相手方が使い込みを認めていない

使い込まれた額(預貯金が減った額)が分かったとしても、相手方が使い込みを認めないケースもあります。そうすると、相手方が使い込んだことも立証しなければなりませんが、立証は決して簡単ではありません。

相手方の反論として想定されるものとしては、次の5つがあります。

反論① 預金の引き出しに関与していない
反論② 預金の引き出しを補助したに過ぎない
反論③ 預金の引き出し後に被相続人本人に交付した
反論④ 預金の引き出しを任されていた
反論⑤ 引き出した預金を被相続人のために使用した

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遺産・預金を使い込まれてしまった立場の留意点

預貯金の使い込みの問題を弁護士に相談するメリット

裁判になった場合の見通しが分かる

相手方を訴えた場合、手持ちの資料で裁判所がどう判断するか、裁判になった場合の見通しを教えてくれるでしょう。

依頼した場合には、訴訟代理をしてもらえる

裁判で預貯金の使い込みを取り戻せる見込みがある場合、弁護士に依頼し、訴訟代理をしてもらうことで、預貯金の使い込みを取り戻せる可能性があります。

依頼した場合には、代理人窓口となってもらえる

弁護士に依頼すると、弁護士が代理人窓口となって話し合いを進めることが可能です。

代理人として面倒な手続きをやってもらえる

使い込まれた預貯金の調査のためにあちこちの金融機関へ行って取引明細書を取得することはとても面倒です。

弁護士に依頼すると、面倒な手続きをやってもらうことが可能です。

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